クラウド全盛時代にセキュリティ機能付きポータブルHDを使う ELECOM ELP-EEN005
このクラウド全盛時代に持ち歩きのポータブルハードディスクなんてナンセンス、といわれるかもしれませんが必要なときは必要です。
インターネット環境がどうも担保できそうにない場所にクラウド頼みで乗り込もうなんて勇気は私にはありません。
さて本題です。
エレコムのELP-EEN005は「セキュリティ対策外付けポータブルハードディスク」というものです。
セキュリティ対策 外付けハードディスク - ELECOM | ハードディスク(法人様向け)
ハード自体に暗号化エンジン(AES-256bit XTSモード)が内蔵されていてリアルタイムでデータの暗号化と復号を行えます。なのでケースをバラして他のディスクに入れ替えても、それこそ中のデータへのアクセスは出来なくなる代物です。
ここからは基本的な設定からMacで利用できるようにするまでです。
ディスクをMacへ接続すると、「eDiskPWTOOL」という名称のDVDディスクアイコンが表示されるのでこれを開きます。
「eDiskPWTOOL」アプリアイコンが表示されるので、これを起動します。
ディスク本体のロックを解除してマウントするためのパスワード設定が求められます。これは原則最初の一回だけです。
最低8文字(英数字、大文字小文字区別)でパスワードを設定します。今回ものすごくザルなパスワードを付けましたが内緒です。
一端自動でデスクトップからアンマウントしますが、すぐに再マウントしてきます。
再び「eDiskPWTOOL」を起動するとパスワードが求められるので入力します。
これでようやくディスク本体がマウントされます。Windowsならばこれでもう利用できますが、Macで使うにはフォーマットの一手間が必要です。
ディスクは出荷状態では「NTFS」でフォーマットされています。通常の手段ではMacで読み込みは出来ますが、書き込みが出来ません。
ですのでディスクユーティリティを使用して「MacOS 拡張フォーマット」へ変換します。MacとWindowsの兼用でということならば「MS-DOS(FAT32)」フォーマットでということとになりますが、4GBのファイル制限など面倒なことも多々あるので、Mac側へ「Paragon NTFS」をインストールして両方で利用できる環境を構築するのも良いでしょう。
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ディスクマウント中にMac本体がスリープしたりすると、ディスクは勝手にロック状態になります。意図せずマウントが外れてしまうので注意が必要です。
また実際にデータを読み書きさせてみた感想です。
リアルタイムで暗号化を掛けているのでディスク上のデータを直接編集すれば相応のもたつきがあるかなと想像していましたが、ほとんど気になる感じはありませんでした。
数年前に似たようなお客様のオーダーをもらって当時の製品を(その時はハードケース自体に生体認証機器が内蔵されていて指紋で解除するモノでしたが)テストしたときはその書き込みの遅さに愕然とした記憶があります。
更に云うと当時はMacとWinの両フォーマットに対応するソフトウェア(今回で云うと「eDiskPWTOOL」のことですね)がなかったので、暗号化ドライブはものすごく使い勝手の悪いモノでした(特にMacユーザーにとってはね)
このディスクは、
・守秘製の高いデータを持ち歩きたいが、クラウドは信用できない
・クラウドへアクセスする安定した通信環境のない場所で作業しないと行けない
・そもそもデータ容量が大きいのでクラウドに頼るのは不向き
なお仕事をされる方にお薦めします。
以上